イギリスで働く 解雇されるまでの六十日間。カウントダウン始まり。その参。

まだ残っている。

 

先日の上司との一対一の面談は上司の都合でキャンセルになった。そのあとは、私が忙しかったり、上司が出張に行っていたり、と面談はまだ実現していない。

 

そして、あと二週間もするとオフィス自体がクローズになる。(弊社は、オフィシャルには二十二日が年内最終日、私も含めて半数以上は二十日が最終日。)しかも、師走に入るや否や、オフィスが完全にクリスマスモードになっており、チームのクリスマスパーテイー、部署のパーティー、オフィス全体のパーテイーが立て続けにある。それに加えて、友人や家族とのイベント、子供がいる人は、学校のイベントもある。だから、人事部も上司も人員整理どころではない。

 

だから、きっと年内は生き残るだろう。当初の読みを後方修正しることにした。第一四半期ぐらいまでは生き残るかもしれない。それはそれでありがたい。

 

しかし、先日、変な話を聞いた。昨今のダイバーシティについての(時には過剰に思える)議論の高まりのおかげ(?)で、私のことは解雇しにくいのではないか、と弁護士をしている友人が言った。

 

そんな話をしてから改めてオフィスを見回すと、確かにアジア系、アフリカ系がいないのだ。イギリス社会の現実を完全に無視した人種構成。(ちなみに日本人は五百人の中で私一人だけ)私の勤めている業界は以前から、ダイバーシティについての批判(極度に白人に偏った構成)にさらされることが多かった。こんな状況でマイノリティである私を解雇したら世間から叩かれるリスクに無関心でいる人事はいないだろう、と。

 

そんなものか、と思いながら聞いていたが、正直、そんな理由で解雇されずに生き残ったとしても全く嬉しくないな、と思った。