イギリスのボーディングスクール 日本人の友達?

娘の通っているボーディングスクールは共学。8歳から13歳までの子供たちが通っている。

 

学校の敷地内、および周辺に、「ボーディングハウス」が点在しており、「ハウス」というだけあり、普通の家(邸宅と言う方がふさわしい)を15人から20人の子供と、ハウスペアレンツが住めるように改築してある。

 

ハウスペアレンツは、学校の職員で、現在娘が所属している「ハウス」の旦那さんはラテン語と英語を、奥さんは数学を教えている。

 

娘が一緒に生活しているハウスの子供たち国籍の内訳は、

 

イギリス 7

フランス 1

中国 1

香港 2

ロシア 1

日本 1

ニュージーランド 1

インド 1

 

とここまで書いて、なんか違うな、立ち止まってしまった。意味が無いな、と。

しかも正確な情報ではない。子供たちの中には二冊以上パスポートを持っている子が何人かいる。両親がイギリス人だけれど、入学するまで一度もイギリスに住んだことのない子も何人もいる。

 

そして、おそらく娘に、「あの子は何人なの?」と聞いて、上記の通りの答えは返ってこない。よくわからない、と答えるような気がする。子供たちの社会では、一緒にいて楽しいことがいちばん大切なことで、「どこの国から来ているか」は重要では無いのだと改めて気づかされる。

 

で、確かに、日本人の子が同じ寮にいるようだが、日本人だからと言って、特に親近感を感じているわけでもないようだ。

 

ただし、日本語のスラングを教えあったり、築地や東急ハンズに行った話で盛り上がったり、そういう日本ネタでは盛り上がっているようで。。。

 

イギリスのボーディングスクール 二年目の始まり。

娘をボーディングスクールまで送って行きました。

 

今年の夏休みは、盛りだくさんで、娘にとっては楽しいことだけではなく、悲しいことや辛いこともあったので、少し前から寮生活に戻ることの良し悪しについて考えていました。本当は一緒にいてあげた方が良いのではないかという考えと、実家の混乱から距離を置いて寮生活に戻った方が良いに違いない、という考えが、毎日交互に浮かんできていました。

夏休みの終わる三日ほど前に、娘本人から、もう少し家にいたい、と言われた時は「やっぱり、、」と不安が倍増しました。

 

それでも、新学期に必要な準備を粛々と。(話が脇道に逸れますが、ボーディングスクールに通っていると、文字どおり全ての持ち物に名前をつけなくてはなりません。衣料は、下着、制服の靴下、タイツ、ネクタイ全てにいわゆる「ネームタグ」を縫い付けなくてはならないのです。一日で終わらせようとすると、肩凝りと偏頭痛が襲ってくるので、私の場合は、一日に一時間ずつ三日かけてやりました。)

 

そしていよいよ当日、夫と私、そして今年は夫の母も一緒にオックスフォードまで娘を送って行きました。道中、あれだけ「ちゃんと爪を切るように」言ってたにも関わらず、爪を切ってなかったことが発覚したり、水筒を忘れたことに気付いたり、もう声を荒げたくなるようなことばかり、でも、この状態で娘を送り届けたら私が後悔する、と思って我慢。

 

学校まであと五分ぐらいのところに来た時はしんみりとなってしまって、私に至っては、「もっと良い思い出を作る手伝いができたのではないか、」と後悔先に立たず状態となり、、、

 

到着して、寮のドアが開いた途端、自分の部屋に走って行き、嬉々として友達とはしゃぎながら荷ほどきを始めました。しかも、新入生で寂しそうにしているルームメイトの面倒を見てあげている!ホッとすると同時に、そんなに楽しいの!と複雑な気分に。(苦笑)

 

 

 

香港にて

出張で香港にいます。

本当はもっと早く来なくてはいけなかったのだけど、娘の夏休み中、泊りがけの出張は勘弁してもらっていたので、娘がボーディングスクールに戻ったと同時に待ってました、とばかりに。

香港の空港に着いた途端、アジアを感じました。それは、湿度だったり、九月でもまだ暑い気候だったり(ロンドンを出た時は10度だったのです。)、人の歩き方だったり、私と似ている背格好だったり。

文字通り血が騒いで、とても嬉しくなりました。そして落ち着くのです。自分が溶け込んでいるのがわかります。

ホテルにチェックインしてからシンガポール時代からの友人夫婦(今は香港在住)に会いました。この夫婦、ベトナム人の奥さんとベルギー人の旦那さんというカップルなのですが、再会を喜びあうのもそこそこに、「自分がアジアに戻ってきてこんなに幸せな気分になるとは思わなかった。」と正直な気持ちを話しました。そんな気持ちをベルギー人の旦那さんは彼なりに分析してくれました。キーワードは、「生命力」、「前を見ている感じ」、「今」だそうです。妙に納得してしまいました。

 

そして、前から考えていたこと、香港の移民とヨーロッパの移民の違い、も、もしかしたらこのキーワードに隠されているのかも、と感じたのでした。

さて、明日の便でロンドンに帰りますので、朝ごはんに、屋台のお粥でも食べに行こうと思います。

 

 

両親の訪英。

遊びに来ていた両親が二週間の滞在を終えて東京に帰りました。

両親にとっては初めての英国。私だけでなく、夫も娘も結構気合を入れて楽しんでもらおうと思っていたのですが。。。

 

父親のロンドンの感想は、思っていた以上に汚い、寒い、人が多すぎる。。。え、なんか随分否定的だなあ。

それに反して母親は割と気に入ったようでした。でも、夫の実家のヨークシャーがロンドンとは比べものにならないぐらい気に入った模様。

 

私はロンドンが大好きなので、まるで、誇らしげに彼氏を両親に紹介したら、全然気に入ってもらえなかった時のような気持ちになりました。

 

まあ、人それぞれですからね。

 

 

 

 

夏が終わった気がする。

今日は七月二十六日。夏真っ盛り、のはずが朝から雨。そして気温は午後四時の時点で摂氏十六度。

週末から両親が遊びに来ていますが、寒い寒いと文句ばかり。だから、ウールのジャンパーとかジャケットとかちゃんと持ってくるように言ったのに。

イギリスに転勤になって三年目に突入、最近思うのは、イギリスの夏は六月かな。

 

さすがに今日は、寒さに強いイギリス人も長袖。と思ったら、オフィスをシェアしている同僚が、ノースリーブで登場した。ツワモノ。

 

イギリスのボーディングスクール 最初の一年終了!

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あっという間に一年が過ぎました。

娘にとっても私にとっても充実した一年でした。

 

イギリスの学校には始業式もなければ終業式もありません。

一年の最終日は運動会で締めくくりです。

この運動会は三日間ぶっ通しで行われますが、通常、親御さんたちは、最終日(土曜日)だけ参加します。全ての種目の決勝も最終日にあります。

 

日本と似ているところ、それは朝早くから気合を入れて場所をとり、熱心に観戦する親御さんの存在。日本と違うところ、(といっても最近の日本の運動会事情をわかっているわけではないのです。)シャンパンやらワインやらアルコール類を(大量に)持ち込んでいるところ。私も娘の友達のご両親が経営するワイナリー(!)のワインをいただきました。朝の八時半から飲んでしまった。でも、おいしかった。

上の写真では、気合入り組の立派なテントが見えます。

 

我が家は、おにぎり、茹でたとうもろこし、ミニトマト、鶏肉のから揚げ、フルーツ、と手抜きだけど、日本っぽい感じで臨みました。イギリス人は周りが何を食べていようが全く気にしません。全てスーパーで購入したものだろうが、高級ケータリングだろうが。なので、我が家も私のできる範囲で無理せず準備できたのが良かったです。

 

一点だけ、ボーディングスクールだから仕方ないよな、、と思ったこと。生徒の中には親御さんが海外在住というケースも多いのです。それでも最終日に合わせてイギリスにやって来る親御さんがかなりいます。ただ、中にはどうしても無理、という場合もあり、その場合は、Guardiansというあらかじめ指名された「後見人」的な存在の人が、親御さんの代わりに運動会の見学にやってきます。Guardiansはお祖父ちゃんお婆ちゃんの場合もあれば、信頼できる友人の場合もあります。ただそれは、イギリス人の生徒、つまり実家がイギリスにあるということ。外国人の生徒で親戚がイギリス国内にいない場合は、「後見人サービス」を利用します。

 

娘のボーディングハウスのお友達が、なんとなく寂しそうだったのでどうしたのか聞いてみたところ、ご両親がニュージーランド在住でどうしても来られないので、Guardiansが来た、とのこと。そしてそのGuardiansは赤の他人。

 

少し迷いましたが、我が家の「ビニールシート」に誘って、おにぎりを分けてあげたら、笑顔が戻ってきたので良かったです。

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さて、二ヶ月の長い長い夏休み。どう乗り切るか。。。

 

お弁当 こどものためではなく。。。

出張で頻繁に帰国しているとはいうものの、日本を離れて七年になろうとしているので、最近の日本のビジネスマン、ビジネスウーマンのお昼ご飯事情には疎いのですが。。。

 

ロンドンオフィスに異動になって毎日楽しませてもらっているのが、同僚たちのクリエイティビティ溢れるお弁当です。

 

なんの変哲も無い平凡なサンドイッチでも結構高いし、千円でランチセットなんて夢のような話だし。そして、自分でランチを持ってきた方が美味しいし健康的だし、ということで、お弁当派がとても多いのです。

 

ただし、一言でお弁当といってもバラエティに溢れており、中にはお弁当とは言えないものも。いくつか紹介したいと思います。

 

よくあるのは、前日の夕食の残りをお弁当箱(といっても日本のように素敵なお弁当箱ではなく、ただのタッパーです。)に詰めてくるもの。私もこのパターンが多いです。前日に少しだけ多めに作り、翌日のお昼に持っていきます。若い男性の同僚のタッパーは、「それを一人で食べるのか?」とツッコミを入れたくなるぐらい大きいです。A4サイズのタッパーに、パスタがぎっしり詰まっているのを見たこともあります。

 

次によくあるのは、野菜を丸ごと買ってきて、いきなりオフィスでサラダを作るパターン。マイドレッシングはデスクに常備しています。ツワモノはオリーブオイル、ビネガー、塩、胡椒、レモンジュースなどを常備していて、自分でドレッシングを作っています。ダイエット中の同僚なんかは、月曜の朝に一週間分の野菜を買い、社員用の冷蔵庫に保管して毎日少しずつ消費しています。どうやって野菜をカットしているか?すごいですよ。社員用のカフェに置いてあるプラスティックのナイフで切ってます。同じような感じで、一週間分のパン、ハム、野菜を買ってきて、毎日ひたすら自分でサンドイッチを作る人もかなりいます。男性に多いです。社員用の冷蔵庫の中は、マイバター、マイマスタード、マイソース、、、すごいことになっています。

 

最後に今までに一番驚いたランチを。朝、出社したら、乾燥わかめと乾燥椎茸が水に浸してありました。(この時点では誰がやっているのか知りませんでした。日本人はオフィスで私一人なので、ずいぶん珍しいなと思ったのです。)

お昼の時間になって、びっくりしました。備え付けの電子レンジで米麺を茹で、市販のボトル入りのスープの素を足し、水に戻したわかめと椎茸を足し、最後に前の日の残りものの焼肉みたいなものを足し、焼き海苔を浮かべ。。。嬉しそうに食べていました。彼とは直接仕事をしていないのですが、同僚に聞いたところ日本大好きだそうです。

 

写真は、オフィスの「ミニキッチン」です。電子レンジ、電子レンジ可のお皿、ボウル、そして冷蔵庫です。

 

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